それでもまだ先のことはわからない(note から移動中)

 たまにこのノートを見つける人がいて、❤️がつく。

ここに書いたように、私がイラストレーターとして少しづつお金がもらえるようになったのは35くらい。30代で遅い、40代で仕事がなくなるとか言われる世界では、これはかなり遅いけど、私にとっては全然遅くない。

広島で知名度の低い美大を出たら就職氷河期。地方には無いし、自分程度のスキルでは無理だろうと美術・デザインの仕事ははなから諦めて、事務の仕事で働いて。なぜだか仕事を続けられなくて、働いてお金が貯まったら旅行して。また働いて税金払ったらなくなって。奨学金だけは必死に払って。お金がかかるから人にも会わずに自宅に引きこもって。結婚して30で子供が生まれて。イタリアに移住して。

移住して心機一転と思ったものの、産後なのか、環境の変化のせいなのか落ち込んだりして。

そこで、収入のない辛さを味わい。

そこから、自分の能力と環境(言葉ができない・子供が小さく預け先がない・体力はある・手先は器用)から残った、大げさに言うと、唯一の希望が「絵を描いて収入を得る」ことだった。仕事の選択肢がいつでもあるわけではないと身に染みて分かったのはこのとき。

他に方法がなかったのだ。

ランサーズとかクラウドワークスとかで、いろんな案件に応募しまくった。

こうしたサイトがイラストレーターの価値・単価を下げているという声も聞くけど、そこから始めた私としては、サイトの存在が私を助けてくれたと思っている。



最初は知識も道具もなくて、鉛筆で描いて写真をとって色ぬりをした、ひどいものだった。

納品データのことがわからず、うまく応募できないこともたくさんあった。本当に手探りで、ネットと本から全ての知識を学んだ。

だから失敗もたくさんあった。次の仕事に繋がらなかったときは、「ああ何かを失敗したんだな」と思った。なんどもそんなことがあった。確認の方法は無かったけど。

(だから、最初からフリーじゃなくて、どこか会社に入って業界のルールみたいなの学んだ方がいいよっていうのには大賛成。でも、まぁできないときもあるし。実際私はできなかった。)

イラストレーターでお金をもらうと決めた頃からブログをかくようになり、周りの人に知られてめんどくさくなりしばらく休んだ。そこから、noteに移った。いつでも文章を書くのは自分の宣伝のためにやっている。仕事の依頼待ってます。漫画も描きます。(大事だから太字)

案件を探しているうちにイラストだけでは自分の実力では難しそうだなと思い始め、文章や漫画も書くようになった。方向転換は気軽にやっていいし、自分の適性がどこにあるかなんかわからない。だから何でもできること、できそうなことはやった。

人の目に止まろうとたくさん文章とか漫画とか書いた。書くことがなくなっても、書いた。私のnoteの文章は黒歴史を語っているものばかりになった。

最初は、はっきり言って恥ずかしかった。自分のことながら「30半ばになってからイラストレーターになりたいワナビー!」かよ。とか。「自分のことを4コママンガで描いてる」とか。近くの人に知られませんようにって思ってた。

でも、技術も特徴もない私が書くことができるのは「私はこういう人です。」ということだけだった。それ以外に書くこともなかったし。

それがいまの仕事に役に立っているのか?と聞かれたらよくわからない。ブランディング的なことで言えば、もっと他の人が読みたそうなことや、イタリアのことに絞って書いた方がいいと思う。

それでもいいこともある。

黒歴史を晒してしまうことで、ちょっと生きるのが楽になった。「この程度の人間ですから」と先に開示しておく感じ。期待されてて後からバレるよりいい。そして、あの時の自分と似たような気持ちになったことのある人たちからメッセージが届く。私だけじゃなかったんだなって、時間と場所を超えて力をもらう。

そしてそれがラジオだったり、YouTubeだったり、いろんなところに広がって。全部、自分が楽しいからやってる。だから更新頻度だって守れない。

私の何かを見ているという人には対しては、「あ、いろいろバレてるから、できる人の振りとかしなくていいか」と思えるようになっている。人気絵師になれることもないし、商業誌でバリバリ連載もしてない。低空飛行で景色を見ながら楽しく生きてる。

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まとまらないけどまとめ

こんな風にnote やブログに文章を書いたり、漫画を書いたり、イラストを載せたり。人に見られる場所に出すということで、自分を整理していたのだろう。「こうなるんだ」って自分の覚悟を決めるために。

で、もし何かをやりたくて、でもなぁって悩んでいる人がいたら「note でもブログでも書いてみたら」っていうかもしれない。できれば期間を決めて毎日。自分への言いわけから逃げるために。そんな相談されたことないけどな。

書いたって、全く反応がないことがほとんどだ。でも、表に出すということには、自分にとってなんらかの作用があると思うから。

だって、私なんて文章を毎日のように書いてて、いつの間にか漫画家目指してるんですよ?すごくないですか。サイトに載せていただいたのも、noteの漫画をみてもらったからからだし。

これをうまく漫画でかければいいんだけど。つい文章で書いてしまうところが、私のまだまだこれから頑張ろうなのところだな。

だって漫画めっちゃ時間かかるんですよ。。

おわり

追記)これは2019年にnote に書いたものを一部修正したものです。今はこの時と状況が違うから、noteを書け!とは言わないけど。

それでも何かを書いて、どこかに発表することはおすすめする。出す瞬間もものすごく恥ずかしいし、いつかもっと恥ずかしくなる日が来るとしても。

何歳になっても新しいことを始めるときはだいたい恥ずかしいし、いつか死んじゃうんだからって思ってる。

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